不動産オーナー

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下請法が「取適法」へ|不動産管理会社の外注取引で注意すべきポイントを弁護士が解説

はじめに(2026年1月1日施行、下請法から取適法へ) 令和8年(2026年)1月1日、約70年続いた「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)は、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(通称「取適法」)に生まれ変わりました。 名称だけでなく、規制の中身も大きく変わっています。「親事業者」は「委託事業者」に、「下請事業者」は「中小受託事業者」に、「下請代金」は「製造委託等代金」に改められ、適用対象の拡大や禁止行為の追加が行われました。 不動産管理会社は、清掃、設備点検、コールセンター業務など、多くの業務を外部事業者に委託しています。こうした外注取引の多…

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改正建設業法の完全施行で何が変わった?発注者・元請が注意すべき「労務費の基準」と契約実務を弁護士が解説

はじめに(担い手不足と2025年12月の完全施行) 令和7年(2025年)12月12日、令和6年に成立した改正建設業法が完全施行されました。これにより、「労務費に関する基準」を軸に、発注者から元請、下請、技能者に至るまでの全段階で適正な労務費を確保するルールが本格的に動き出しています。 背景にあるのは深刻な担い手不足です。国土交通省の資料によれば、建設業の就業者数は平成9年(1997年)の685万人から令和6年(2024年)には477万人まで減少しています。賃金の原資である労務費を削って受注を争う、いわゆる「労務費ダンピング」が技能者の処遇を押し下げ、人材流出を招いてきたというのが立法者の…

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家賃保証会社の「追い出し条項」は無効?最高裁判決を踏まえた賃貸借契約・保証契約の見直しを弁護士が解説

はじめに(賃貸管理・オーナーの実務に影響する最高裁判決) 家賃保証会社が「無催告で賃貸借契約を解除できる」「明渡しがあったものとみなせる」と定めた条項は、消費者契約法10条により無効とされ、使用の差止めが命じられました。最高裁判所第一小法廷が令和4年12月12日に言い渡した判決(令和3年(受)第987号、民集76巻7号1696頁)です。 家賃保証会社の利用は、いまや賃貸住宅の契約では一般的です。保証会社の契約書には、滞納が続いた場合に保証会社自身が契約を解除したり、賃借人の不在をもって明渡しを擬制したりする、いわゆる「追い出し条項」が置かれていることがありました。 本判決は、こうした条項…

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住所等変更登記の義務化とは?不動産オーナー・法人が今すぐ確認すべき対応を弁護士が解説

はじめに(2026年4月から始まった住所等変更登記の義務化) 令和8年(2026年)4月1日から、不動産の所有者が住所や氏名・名称を変更した場合に、その変更登記を申請することが法律上の義務になりました。施行から半年が経過しましたが、「引っ越したけれど登記簿の住所は昔のまま」「本店を移転したのに、会社名義の不動産は旧本店のまま」というご相談は、現在も少なくありません。 この制度は、相続登記の義務化(令和6年〈2024年〉4月1日施行)と同じく、民法等の一部を改正する法律(令和3年法律第24号)による所有者不明土地対策の一つです。登記簿上の住所が古いままだと、所有者に連絡がつかず、公共事業や近…

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改正空家対策特別措置法とは? 管理不全空家と税優遇解除を弁護士が解説

はじめに(増加する空き家と令和5年改正の背景) 「実家を相続したものの、遠方にあるため何年も放置している」、そのようなご相談が年々増えています。 総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、空き家数は900万2千戸で過去最多、空き家率は13.8%で過去最高となりました。このうち、賃貸・売却用や二次的住宅(別荘など)を除く空き家は385万6千戸にのぼります。1993年の447万6千戸と比べると、30年間で約2倍に増えています。 平成27年に全面施行された空家対策特別措置法は、倒壊のおそれがあるなど危険な「特定空家」への対応を中心とする法律でした。しかし、特定空家になってからの対応には限界が…

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原状回復・敷金をめぐるトラブルとは?負担区分とガイドラインを弁護士が解説

はじめに(退去時に多い原状回復・敷金トラブル) 賃貸借契約が終了し、賃借人が部屋を明け渡す際には、「敷金がほとんど返ってこない」「壁紙の張替え費用まで請求された」といったトラブルが後を絶ちません。国民生活センターや各地の消費生活センターに寄せられる住宅関連の相談の中でも、原状回復・敷金精算に関するものは長年にわたり上位を占めています。 こうしたトラブルの多くは、「経年劣化・通常の使用による損耗(通常損耗)」と「借主の故意・過失による損傷」の区別があいまいなまま、退去時の精算が行われることに原因があります。本コラムでは、民法の規定と国土交通省のガイドラインをもとに、原状回復義務・敷金返還のル…

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定期借家契約とは?普通借家との違いと活用の注意点を弁護士が解説

はじめに(更新のない賃貸借としての定期借家) 建物の賃貸借契約と聞くと、多くの方は「よほどのことがない限り更新されるもの」というイメージをお持ちではないでしょうか。実際、民法・借地借家法が原則として想定している建物賃貸借(普通借家契約)は、賃貸人に正当事由がない限り更新を拒絶できず、期間が満了しても契約関係が継続していく仕組みになっています。 これに対して、借地借家法第38条に定められている「定期建物賃貸借契約」(以下「定期借家契約」といいます)は、契約の更新という概念そのものを排除し、期間の満了により賃貸借が確定的に終了する契約類型です。建替えや売却の予定がある物件、転勤等で一時的に自宅…

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フリーランス新法とは? 不動産・建設業の外注管理のポイントを弁護士が解説

はじめに(一人親方・個人事業者との取引と新法の影響) 不動産業・建設業では、一人親方や個人の職人、フリーランスの営業担当者・仲介担当者など、雇用契約ではなく業務委託(請負・準委任)の形で個人事業者に業務を任せる場面が数多くあります。長年、この分野の取引は「建設業法」「取適法(旧:下請法)」による規律が中心でしたが、2024年(令和6年)11月1日、これとは別の角度から個人事業者を保護する新たな法律が施行されました。それが「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」、いわゆるフリーランス新法です。 「建設業法を守っているから問題ない」という認識のまま放置していると、思わぬところで新法違…

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事故物件の告知義務とは?「人の死」の告知ガイドラインを弁護士が解説

はじめに(事故物件をめぐるトラブルと告知の重要性) 賃貸物件を探していたら、思いのほか家賃が安い部屋を見つけた——しかしよく見ると「告知事項あり」の一文が。いわゆる「事故物件」は、過去にその部屋やその建物で人が亡くなった事案がある不動産を指す通称であり、法律上の正式な用語ではありません。 借主にとって、過去にどのような死が生じた物件かは、入居を決めるうえで重要な判断材料になり得ます。他方で、貸主や仲介業者にとっては、「どこまで、いつまで、どのように」告げなければならないのかが分かりにくく、対応を誤ればトラブルや損害賠償請求に発展するおそれがあります。 国土交通省は、こうした実務上の混乱を…

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賃料増額請求の進め方とは?借地借家法32条の要件と手続を弁護士が解説

はじめに(物価・固定資産税の上昇と賃料改定ニーズ) 近年、建築資材費や人件費の高騰、固定資産税評価額の上昇、周辺相場の値上がりなどを背景に、賃貸物件のオーナー様から「賃料を増額したいが、どのように進めればよいか分からない」というご相談を多くいただくようになりました。とりわけ、契約締結から長期間が経過し、賃料水準が周辺相場と大きく乖離してしまっているケースでは、賃貸経営の収支を維持するためにも賃料の見直しが避けて通れない課題となっています。 もっとも、賃料の増額は、貸主が一方的に金額を通告すれば直ちに実現するものではありません。借地借家法には、賃料増額請求権の要件や手続に関する定めがあり、こ…

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